北海道立理科教育センター 理科支援員等配置事業事務局コーディネーター 中村隆信氏
2009年2月3日
全国唯一の独立した都道府県立理科教育センターである北海道立理科教育センターで、理科支援員等配置事業事務局のコーディネーターとして、学校を中心とした「知のネットワーク作り」に奮闘されている中村氏にお話をうかがいました。

中村 隆信 氏
北海道立理科教育センター
理科支援員等配置事業事務局
コーディネーター
北海道大学卒
2005~2007北海道高等学校理科研究会会長
2005~2007日本理化学協会副会長
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–理科授業では、どのようなことが大切だとお考えですか?
理科の授業では、自然の豊かさや美しさを伝えるためにも、「リアリティーを持った本物の教材」を授業に組み込むことが求められていると思います。そして、それらを単なる知識として伝えるのではなく、どんなに面白くてどんなに美しいものかを「感動」を持って伝えることが重要ですね。そのためには、指導者自身が自然界の感動を経験していることがとても大切です。
子どもの認識は、日常生活や授業の中で得た様々な体験や感動からスタートして、疑問を調べたり、解決の仕方を工夫したり、多くの試行錯誤を経て、総合的な知的認識へと進みます。今日の子どもを取り巻く生活は、高度に発達した文明によってとても安全で便利なものになりましたが、そうした生活は、子どもを自然現象の本質的な理解から遠ざけて、問題解決に至る克服体験を少なくしています。
多様な本物の自然に触れながら、粘り強く自然と格闘する体験が望まれると考えています。
–子どもの興味・関心についてはどのように感じておられますか
質の良い教材で子ども達の興味・関心を高めたいものです。世の中には、子どもの興味をひく事柄がたくさんありますが、それが「子どもの成長に結びつく興味」であるかどうか、よく見極める必要がありますね。
理科学習における興味・関心は、たくさんの生物や多様な自然に触れて、その不思議さやものごとの法則に気づいたり、疑問や興味を持ったことを時間と手間をかけて根気強く調べたり、自然界の複雑な仕組みを理解したり、科学界の先人の生き方や心情に触れたりすることを通して、醸成されるものだと思っています。
–当プロジェクトへのメッセージをお願いいたします。
社会人講師は、それぞれの分野で専門的な研究をされてきた方々です。授業の中に実物サンプルや、専門機器、具体的なデータなどの教材を導入しながら、ご自身が取組んでこられたことの魅力や楽しさについて、「感動」とともに子ども達に伝えることができます。そのことは、教師にとっても、視野を広げることのできる貴重な機会です。
このプロジェクトでは、技術だけではなく、社会で活躍されている方々の思いも伝えることができます。理科教育では、技術そのもののみならず、人間が築いた文化の部分も大事だと思いますので、社会人講師の方々といっしょにつくる授業は大変意義深いと思います。
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■北海道立理科教育センター http://www.ricen.hokkaido-c.ed.jp/
■理科支援員等配置事業(SCOT) http://gakushu.tokyo.jst.go.jp/scot/